BOYSHE

今回はBOYSHEの代表ぺ・ヨンアさんに、ジェンダーレスな服やLGBTQ⁺についてお話を伺いました。

自己紹介

→BOYSHEの代表ぺ・ヨンアと申します。韓国出身で日本に来て19年目になります。写真関連の大学を卒業し、カメラマンとしてアパレル関連の仕事をしています。

LGBTQの一人で以前からお洋服選びに悩んでおり、自分と同じ悩みを抱えている人のために少しでも助けになれたらと思い、2年前にBOYSHEを設立しました。

Q. どのような会社ですか?事業内容を教えてください。

→BOYSHEというのは「BOYのようなSHE」つまりボーイッシュ女子をターゲットにしたアパレルブランドで、低身長の男性でも着られるような服を展開しております。現在は基本的に韓国で製作した服を販売しております。

商品は特にサイズ感などを重視したオリジナル商品と自分自身がクールな女性にあこがれているということもあり、LGBTQの当事者だけでなく、カッコイイ服やメンズライクファッションが好きな方々に合わせたセレクト商品を仕入れています。

実際に、ポップアップストアに来ていただいたLGBTQ当事者ではない方から、女性でも綺麗に着れるメンズスーツを着てみたいと言ってもらえたこともありましたので、これからサイズを改良したオリジナル商品を増やしていきたいと思っています。

Q. なぜダイバーシティ/LGBTQフレンドリーに取り組まれているのですか?経緯やきっかけも教えてください。

→私自身がLGBTQ+当事者で、スタイルもあまり良くないのでお洋服選びに大変な思いをしていました。

特に結婚式やパーティーに行く時に、自分が何を着て行けばいいのか分からないし、オーダーメイドにするには高くて手が出ないということがありました。他にも絶対に自分のようにお洋服選びに困っている人はいると思ったのが事業を始めたきっかけです。

私はカメラマンでアパレル関係の仕事をしていたので、自分が商品を撮影し、発信することで、もっと多様性を大切にしたサービスが提供できたらと思っています。そして、世の中に万人ウケの事業はたくさんありますが、私はターゲットをピンポイントに絞って提供したいと考えています。洋服探しは自分の気に入ったものを探し出す宝探しのようで、そうやって自分が探し出したものを共有したいと思います。

Q. どのようにダイバーシティ/LGBTQフレンドリーに取り組まれているのですか?職場内で特に進んでいる点/気をつけている点も教えてください。

→ダイバーシティだからと言って特に気をつけている点は正直ありません。皆同じ人間なので、普通に人間対人間で接したいし、されたいと思います。正直私はLGBTQで分けられることもあまり好きではなくて、自分はごく普通の人間として生活していると思います。

自分が物心が付いた頃、カミングアウトをすることは考えられないほど難しいことでした。しかし、現在はLGBTQという枠にとらわれない考え方をするようになったことで、以前はいつも黙っていた恋愛話になると、さらっと「私、彼女いるんだ。」と言えるようになりました。世の中がLGBTQフレンドリーな時代になっていることもあるかもしれません。

BOYSHEはモデルさんを「かっこ良く見せたい」「憧れを作りたい」という思いが強いです。モデルさんを募集するとたくさんの応募がありますが、憧れを作るためにも慎重に判断しています。そして、誰でも努力すればカッコよくなれる、恥ずかしがらず自分らしい生き方を大切にしてほしいということを伝えていきたいです。

Q. どのような職場ですか?従業員の皆さんのお仕事への姿勢、雰囲気、私生活のバランス等を教えてください。

→職場と言っても従業員は私と彼女の2人なので、雰囲気はよかったり悪かったりします(笑)長いお付き合いなので私生活とお仕事のバランスを取るのは簡単なことでも、難しいことでもありますが、生活空間とお仕事場を分けるなどで調整をしています。

モデルさんやヘアメイクさんとはいつも家族のように仲良くやっています。ポップアップストアの時に来ていただた方や画像などを見ていただいた方には仲の良さが伝わったと思います!

Q. トランスジェンダー向けの取り組みを教えてください。

→BOYSHEは何方かと言えばトランスジェンダー女性の方を主なターゲットにしています。

「女性らしい服装には抵抗がある」「カッコイイ服を着たい」そういった方の為にサイズ感を重視した商品をセレクトしたり、メンズ服を女性の身体に合うサイズにリサイズしています。

基本的に自分自身がオーバーサイズで、体型カバーできる服が好きなのでセレクト商品にはオーバーサイズが多いです。ご購入の際はサイズの確認を必ずしていただきたいです。

Q. 働きがいや、お仕事の面白さ、ダイバーシティ分野での今後の展望を教えてください。

→働きがいはBOYSHEを始めてすぐ感じることができました。「ブランドを作ってくれてありがとう」「BOYSHEのおかげでファッションが好きになりました」など、すごく嬉しいメッセージを沢山頂きました。事業を最初から立ち上げることは未経験だったので、分からないことが沢山あり、大変でしたが、POPUPストアに来てくださったり、手紙などで思いを伝えてくださるお客様がいて、それが私のやりがいに繋がっています。

仕事の面白さは、お客様を含め、家族のように大切にしたい仲間が出来たこと、BOYSHEの思いに共感してくださる方に出会えることです。今後、さらに多くの方々にBOYSHEを知っていただくために頑張ります。

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