ランスタッド株式会社

今回は、ダイバーシティと人材サービスに関してお話をお聞きしました。

自己紹介

→ランスタッドの村松です。入社は2020年で、現在3年目です。人事を十数年近く経験していて、そのほとんどの期間でダイバーシティ&インクルージョンを推進してきました。きっかけは、日系の会社で女性のキャリアや仕事と家庭の両立支援に携わっていたことです。

その後、外資系の会社でD&I推進を専任で担当し、その後ランスタッドに入社して、現在は人事戦略企画とD&I推進を兼務で行っています。当社は人材サービス企業として人々の可能性を引き出すことを理念に掲げているので、D&Iの推進は非常に重要視しています。

Q. 事業内容を教えてください。

→総合人材サービスを行なっている会社で、本社はオランダにあります。ダイバーシティに関しては非常に進んでいると思います。全国各地に拠点があり、広い領域で色々な人材サービスを行っています。

Q. 社員の方の交流はありますか?

→弊社には、「エンプロイーリソースグループ(ERG)」という社員の自発的なネットワーキンググループがあります。ジェンダーやLGBTQ+、ワーキングペアレンツ(育児と仕事の両立)など様々なグループがあり、そこでは外部の方による講演やパネルディスカッションなどのイベントを実施したり、社員同士の意見交換会や勉強会などを行なっています。そのようなERG活動に参加していただくことで、社員の意識向上にも繋がっています。

LGBTQ+のERGはもともとアライ(サポーター)のグループとして発足しましたが、現在はそれに加えて当事者のコミュニティもできました。そちらは当事者限定なので、私もメンバーが分からないクローズドなものになっております。

他には、全国各地にいる社員をいくつかのグループに分けて、楽しみながら様々な活動をポイント化して、そのポイントが高いチームが賞品をもらえるというような取り組みもしています。オンラインランチや有給休暇の取得日数などがポイントになります。

Q. 社員の方が自分らしく働けるように取り組んでいることについて教えてください。

→D&Iの取り組みは、全般的に自分らしく働ける職場環境に繋がっていると考えています。例えば当社は就業規則上の婚姻の定義に同性婚を含めています。また、社内公募(ジョブポスティング)の制度も浸透しており、「誰でも空いているポジションに手を挙げて応募できる」環境を作っています。それにより、女性も管理職にチャレンジしやすくなっているので、少しずつですが管理職の女性比率も上がってきています。コアタイムの無いフレックスタイム制度で在宅勤務も浸透しているので、管理職であってもワークライフバランスのとりやすい状況にもなってきていると考えています。

Q. 働きがいについて教えてください。

→弊社は人材に関する幅広いサービスを提供している会社なので、働く人や働きたい人が、そのキャリアアップや成長に繋がる一歩を踏み出せるサポートができることがやりがいに繋がっていると考えています。派遣スタッフや候補者の多様な状況を踏まえつつ、その人の希望に合った仕事を紹介できることが喜びになっていると思います。

Q. ダイバーシティに取り組まれた経緯について教えてください。

→先ほどもお話しした通り、人材サービス会社としてD&Iは非常に重要視しているので、取り組むのは当然だと考えています。当社は「2030年までに世界で5億人のキャリアに関わる」というミッションを掲げており、そのためには当社の社員が「自分らしく働ける」だけでなく、派遣スタッフや候補者の方々にもそのような環境を提供することを目指しています。多様でインクルーシブな組織はパフォーマンスも高く、成長できると確信しているのでD&Iの取り組みをクライアントへのサービスにも繋げ、インクルーシブな社会づくりに貢献したいと考えています。

Q. 具体的にどのように取り組まれているのですか?

→先ほど説明したERG(社員ネットワーク)はボトムアップの取り組みですが、トップダウンでも様々な取り組みがあります。様々な場面でCEOや人事のトップがD&Iの重要性についてメッセージを発信し、研修にもD&Iを組み込んでいます。また、経営会議メンバーとHRで、定期的に女性活躍推進などについて話し合う機会があります。経営会議メンバーである幹部陣がERGのスポンサーの役割も担っており、社員と情報交換を通し理解を深めています。

Q. 何か反応や実績はありましたか?

→ERGなどが企画するD&Iセミナーへの参加者数も増えているので、社員の関心も高まっていると感じています。女性の管理職も増えてきており、アクションが少しずつ実を結んでいます。東京レインボープライドへブースを出展したことやプライド指標でゴールドを受賞したことなども、社内だけでなく社外からもダイバーシティが進んでいる印象に繋がっていると考えています。当社への応募や登録のきっかけが東京レインボープライドだったという話も聞いたことがあります。

また、ゴールド指標を受けたことで様々な方から、弊社にアドバイスを受けたいというようなお話をいただく機会も増えました。

Q. 最後に、就活生や今後入社される方に向けて、こんな学生に来て欲しいという想いを教えてください。

→弊社は世界最大の人材サービス企業※です。オランダが本社ということもあり、ダイバーシティやワークライフバランスに関して進んだ考えを持っていると感じております。日本にいながらオランダの会社のカルチャーや雰囲気を経験できるところも魅力です。

弊社に入社したいと思っていただければ嬉しいですが、弊社の様々なサービスを利用していただけることも嬉しいです。キャリアに関しては社内公募など非常にオープンで自律的に積める機会がありますので、自身で自分のキャリアを掴んでいきたいと思っている人には良い会社だと思います。


※1 Staffing Industry Analysts 2020、人材サービス企業売上ランキングより

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP